 皆さんが日頃から食べているヨーグルトのパッケージの表示をよく見ると「はっ酵乳」と表記されているのをご存知ですか?はっ酵乳とは、牛乳などの乳を乳酸菌や酵母の働きではっ酵させたもの。はっ酵乳はとても古くからある食べ物で、ルーツは数千年前に遡(さかのぼ)るといわれています。牛乳のほかヤギ、羊、水牛、馬などの乳を原料にしたものもあり、インドのダヒ、ロシアのケフィール、モンゴルのクーミス、スカンジナビアのイメールなどなど、各地の風土に根ざしたいろいろなはっ酵乳が作られてきました。 |
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| そもそも「ヨーグルト」はこうしたはっ酵乳の一種。その呼び名は古代トルコ語が語源といわれています。1908年にロシア(当時)の生物学者メチニコフ(後にノーベル賞を受賞)が発表した「ヨーグルトによる長寿説」によりその名は世界的に広く知られるようになり、日本でもはっ酵乳=ヨーグルトとして親しまれてきました。このホームページでもはっ酵乳の一般的な呼び方「ヨーグルト」を使用して話を進めていきましょう。 |
 ヨーグルトの起源は牛やヤギが家畜化され、その乳が食糧として利用されるようになった頃と推定されます。自然界の乳酸菌が乳をはっ酵させてできた固まり(ヨーグルトやフレッシュチーズの原型)が、風味よく美味で乳より日持ちもよいことから広まっていったのでしょう。以来風土の違い、乳や菌の種類、作り方の個性により、その土地その土地に特有のヨーグルトが育まれてきました。 |
 近代になりフランスの科学者パスツールの研究より、乳酸菌などの微生物の生態が少しずつ明らかになりました。さらに、生物学者メチニコフはヨーグルトを常食としている東欧の村に長寿が多いことに着目し、乳酸菌から作られるヨーグルトの健康効果をはじめて科学的に究明。“健康によい食べ物ヨーグルト”の認知は大いに浸透していきました。 |
 一方、日本では飛鳥時代、朝鮮半島から仏教とともに搾乳(さくにゅう)の知識が伝えられ、仏典にも記述のある「酪(らく)」「酥(そ)」「醍醐(だいご)」といった乳製品が作られました。これらはヨーグルトやバター、チーズなどの原型のようなものと推定されます。しかし、こうした乳製品は程なく途絶え、その後ヨーグルトが「凝乳(ぎょうにゅう)」の名で登場するのは明治中期のこと。ヨーグルトとして広く親しまれるようになったのは、昭和の後半になってからです。ヨーグルトの長い歴史からみれば、ごく最近のことなのです。 |