ミルクアカデミー ヨーグルト研究室

善玉菌と悪玉菌
近年食生活の変化などから大腸がんが増加傾向。それだけ腸の健康にも関心が高まっています。そんな中でよく聞かれることばが「善玉菌」と「悪玉菌」。これらは腸の中に棲(す)みついている細菌をその働きからみた便宜(べんぎ)的な言い方です。名前の通り体によい働きをするのが善玉菌。悪い影響を与えるのが悪玉菌です。わかりやすい表現ですよね。
永遠のライバルたち
おなかの中では善玉菌と悪玉菌、そしてどちらにも属さない日和見(ひよりみ)菌の仲間が、いつもせめぎあっています。悪玉菌は腐敗物質や発がん物質を生み出すなど、悪さが大好き。一方悪玉菌軍団を抑え、腸を良好な環境にして健康を支えるのが乳酸菌に代表される善玉菌です。また日和見菌は健康な時にはおとなしく、悪玉菌が優勢になってくると加勢して一緒に悪さを働きます。だから善玉菌の勢力をいつも優勢に保っていることが大切。そのためには、ヨーグルトがとても効果的なんです。
腸内細菌の主な働き
■善玉菌・・乳酸桿菌、ビフィズス菌など
●腸内菌叢(ちょうないきんそう)のバランスを良好にし、
 悪玉菌の影響を抑える。
●腸の働きを整え、便秘や下痢を予防する。
●免疫力を高め、風邪や感染症を予防する。
●食べ物の消化吸収を促進する。
●ビタミンを合成する。
■悪玉菌・・ウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌(毒性株)など
●腸内の腐敗を進め、下痢や便秘をおこす。
●アンモニア、硫化水素、インドールなどの有害物質を作る。
●免疫力を弱める。
●発ガン性物質を作る。
■日和見(ひよりみ)菌・・大腸菌(無毒株)、バクテロイデス(無毒株)など
●ビタミン合成など有用な働きもするが、悪玉菌優勢時には一緒になって有害物質を作る。
まとめ
善玉菌優勢の腸内バランス
●生活習慣病などにかかりにくくし、免疫力を高める。老化を抑制する。
悪玉菌優勢の腸内バランス
●生活習慣病やガンなどを誘発しやすくなる。老化を促進する。
腸内のバランスをよくするために
善玉菌と悪玉菌のバランスは食べ物や、睡眠、ストレス、加齢などの影響を受けて変化しています。腸内細菌の栄養源は私たちが毎日食べる食べ物。お乳だけ飲んでいる赤ちゃんの腸内は95%がビフィズス菌で、圧倒的に善玉菌優勢の状態ですが、大人と同じ食べ物を食べるようになると悪玉菌や日和見菌が増えてきます。その後食べ物やストレスなどの影響により、互いの勢力が一進一退の攻防を繰り広げていきますが、普通に気をつけていても40代以降、徐々に悪玉菌勢力が優勢になる傾向があります。下痢や便秘が続いたり、オナラが以前より臭くなったと感じたら要注意です。
腸内バランスを保つためのポイント
●規則正しく十分な睡眠をとりましょう。
●過度なストレスをさけ、適度な運動の習慣をつけましょう。
●バランスよく規則正しい食生活を心がけましょう。
●肉食に偏らず、食物繊維も十分にとりましょう。
●ヨーグルトの摂取を習慣づけましょう。
トピックス
腸は100種類、100兆個の菌が棲(す)む大草原
私たちの腸の中には100種類以上、およそ100兆個の細菌が勢力分布を変化させながら、腸管の壁にびっしりと棲みついています。それがちょうど群生植物のように集団になっているので、その様子を叢(くさむら・フローラ)にたとえて腸内菌叢(ちょうないきんそう)あるいは、腸内フローラと呼んでいます。
善玉菌が腸を酸性に保つ
胃や腸は外から入り込む有害な病原菌から体を守るために、酸性になっています。特に腸は病原菌を撃退する最後の関門。ところが悪玉菌が優性になると、悪玉菌が作る様々な有害物質の影響で腸がアルカリ性に傾いてきてしまいます。善玉菌は悪玉菌をおさえ、腸内を酸性に保つ大切な働きをします。
悪玉菌も ある程度は必要
いろいろな悪さをする悪玉菌ですが、全くゼロになってしまえばよいかというとそうとも言えません。善玉菌も悪玉菌というライバルの存在があればこそ、その勢力を優勢に保とうとがんばります。また、一部の悪玉菌は血中コレステロールを抑制するなど善玉菌と同様の働きをする面も。理想的な腸内バランスは悪玉菌もある程度存在しつつ、善玉菌が優勢な状態ということができます。
>「ヨーグルトと乳酸菌」に戻る >「プロバイオティクス」へ進む